思い込みを断ち切れ!『遅読家のための読書術』
【一度読めば十分だけど、読まないと損する本】(★3つ)
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本が好きで最近は時間があれば本を読んでいる。
が、いかんせん読むのが遅い…。
マンガでさえも読むのが遅く、学生時代並んで同じページを読んでいた友人に まだ〜? と顔を覗き込まれるのもしばしば…
根っからの遅読家だ。
遅読で何が悪い!
本ぐらい自分のペースで読ませろいっと江戸っ子を気取ってみたところで何も解決はしない。
劇団から離れて時間ができた。
劇団にいた頃は刺激が強く心身共に常に疲れていて本を読むのも億劫だったが、今は適度な刺激の中にいるので本を求めている様だ。
役者をしている時こそ本を読まなきゃいけないのに人生上手くいかないものである。
私の話はさておき、『遅読家のための読書術』のお話。
全般読みやすく本書推奨の流し読み(フロー・リーディング)がとてもしやすかった。
フロー・リーディングのおかげで60分ほどで読了。
目から鱗だったのが、『遅読家は全てを読み取ろうとしているから、遅読なのでは?』ということ。
本は全てを読み取るのではなく、【素敵な一文に出会うためにある。】
そもそも、時間をかけて読んでみたところで全てを覚えていたことがあるのか?
…私は全く覚えていません!!
人一倍忘れるのが得意なこともあるが、素敵な一文に出会い蓄積していくことで自分をアップデートしていける様な気がする。
小学生の頃、好きな男の子にもらったバレンタインデーのお返しを大切に仕舞い込みゴミにしてしまった様に、必要な情報は日々使える状態にしておかないとゴミと同じだ。
多数の情報を流していき、残ったものに価値を見出す考え方はとても共感できる。
本書にはフロー・リーディングのコツ、元々遅読だった筆者が1日2冊の本を読み書評をどう書くのか秘訣を余すところなく教えてくれている。